■ 墨廼江のご紹介

太平洋と北上川が接する河口に開けた宮城県・石巻市は、江戸時代から港町として栄えてきました。伊達藩と南部藩の米を運河を利用して積み出しし、この港から千石船で江戸・仙台に運ばれてゆきました。現在も東北きっての漁獲高を誇ることで有名な町であり、海と川、そして運河に囲まれた、まさに「水の都」といった風景です。その北上川の西岸に鎮座し、水の神様を祭ってある住吉神社は、以前は「墨廼江(すみのえ)神社」と呼ばれ、これが酒名の由来となりました。宮城県の酒造りは全国でも「高級酒」の生産比率が高いことが特徴です。具体的には吟醸酒・純米酒・本醸造とよばれる「特定名称酒」の比率が全生産量の82%と全国トップの水準にあります。この中で、「墨廼江」が目指す酒質は
其の一 綺麗である
其のニ 品格がある
其の三 飲み飽きしない
この三つの要素が調和した酒質を目標とし、製造・低温貯蔵・出荷までが酒造りと考えています。決して派手ではなく、食中酒として安心してお飲みいただけるお酒を醸し続けてまいります。市谷・「嘉多蔵」さんでお出しいただいてる「墨廼江 本醸造 酒門」はひとクラス上の本醸造を目指して、厳選された酒造米を60%まで磨き、吟醸造り(低温もろみ発酵)にて醸したお酒です。また春先には限定でその「もろみ」の“中汲み”(お酒を搾る過程で一番良いとされる部分)だけを瓶詰めした生酒が出荷されます。是非、愛飲家の皆様にご賞味いただけます様、宜しくお願い申し上げます。